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高橋龍太郎コレクション
「ART de チャチャチャ
-日本現代アートのDNAを探る-」展

2023年4月28日—2023年8月27日

【展覧会概要】

高橋龍太郎コレクションは、日本屈指のアートコレクターである精神科医・高橋龍太郎氏が1997年から本格的に始めた現代アートコレクションで、現在3,000点を超える作品を所有しています。本展では、日本の現代アートの多様性を包括的に見ることができる同コレクションより岡村桂三郎、鴻池朋子、菅木志雄、山口晃、横尾忠則など、日本の長い歴史の中で築き上げられてきた文化や芸術、価値観を継承しながらも独自の視点で再解釈し、新たな形や方法で表現している作家の作品を中心にご紹介します。

日本の文化・芸術は時代の変遷とともに多種多様な外来文化を柔軟に解釈しながら受容し、発展してきました。現代アートの作家が日本独自の柔軟性と感性を受け継ぎ、その文化・芸術と向き合い葛藤して獲得したオリジナリティには世界にも類を見ない強度がみられます。本展では、日本の伝統文化・芸術の中に、現代の作家たちが何を見出し、どのように自らの表現へと昇華させたのかを探ります。展覧会を通して、日本の現代アートのDNAを探求しながらその魅力を新たに発見し、これからの現代ニッポンのARTを応援するきっかけになることを願います。

 


【見どころ】

●光と陰の中に浮かび上がる作品たち

岡村桂三郎の迫力ある大型作品と杉本博司、井上有一、操上和美らの作品が共鳴し、光と陰の中に浮かび上がる特別な展示空間を演出します。

●技法・素材・モチーフに焦点を当てた日本ならではの作品たち

日本独自の伝統的な技法や素材、モチーフを取り入れ、多様な表現で制作された小沢剛、鴻池朋子、天明屋尚、山口晃、横尾忠則らの作品を展示します。

●精緻な技術を生かした現代の超絶技巧の作品たち

見附正康の大皿や山口英紀の水墨画、須田悦弘や橋本雅也らの彫刻など、平面から立体まで超人的な技巧で表現された作品の数々を展示します。

●日本の現代アートシーンを語るうえで欠かせない「もの派」の作品たち

1960年代後半から70年代の日本の美術運動「もの派」の代表的な作家である榎倉康二、菅木志雄、関根伸夫、李禹煥らの作品を展示します。

●高橋龍太郎コレクションとしては初出展となる作品を約20点展示

華雪のインスタレーション作品や、束芋の映像作品、小谷元彦の彫刻作品など、初出展作品を多数展示します。

 

 


【高橋龍太郎コレクションについて】

精神科医、高橋龍太郎氏が1997年から本格的に始めた現代美術コレクション。草間彌生、合田佐和子を出発点として、日本の現代美術にフォーカスし、奈良美智、村上隆、ヤノベケンジ、鴻池朋子、会田誠、山口晃、名和晃平、加藤泉、宮永愛子、池田学といった今や国際的に活躍する作家たちの初期作品、代表作品を多く有している。2008年以降、国内外23の公立・私立美術館でコレクション展が開催されてきた。「ネオテニー・ジャパン高橋コレクション」(鹿児島県霧島アートの森、札幌芸術の森、上野の森美術館ほか)、「高橋コレクション展−マインドフルネス!」(名古屋市美術館ほか)、「高橋コレクション展ミラー・ニューロン」(東京オペラシティアートギャラリー)「Cosmos /intime 内なる宇宙高橋コレクション」(パリ日本文化会館)など、各地で現代美術の優れた作家、作品に触れる機会を提供し続けている。2020年、現代アートの振興、普及への多大な貢献を認められ、令和2年度文化庁長官表彰を受賞。WHAT MUSEUMにおける「INSIDE THE COLLECTOR’S VAULT, Vol.1−解き放たれたコレクション展」では、高橋龍太郎コレクションの原点である合田佐和子、草間彌生、会田誠の作品と、近藤亜樹、今津景の大作、そして鈴木ヒラク、梅沢和木、毛利悠子、川内理香子、水戸部七絵、DIEGO、BIENら新しい世代、傾向の作品とを展示した。コレクションは現在進行形で続いており、新たな作家の発掘や作品の再評価を精力的に行っている。


【音声ガイド情報】

日本語版ナレーション

柴咲コウ

俳優・歌手・企業家などマルチな活躍で知られる柴咲コウ氏が、本展の作品や展示の魅力をわかりやすくお伝えします。WHAT MUSEUMでは、公式アプリをダウンロードいただくと、音声ガイドを無料でご利用いただけます。

●コメント

現代アートの振興、普及へ多大な貢献をされている精神科医・高橋龍太郎さんのコレクションから選ばれた作品が並ぶこの作品展はアートに触れるだけではないトキメキを感じます。来場された方の特別なひとときに、自身のナレーションが音声ガイドとしてお役にたてることをとても嬉しく思います。各作家さんが日本の伝統文化などを再解釈し新たに表現した作品から浮き出てくる情景やストーリー。文章を語りながら私自身も現代アートのDNAを探っていきたいと思います。

●プロフィール

俳優・歌手・レトロワグラース代表。2017年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」では主演を務める。2016年持続可能な社会を作るため「レトロワグラース」を設立、2018年には環境省より「環境特別広報大使」に任命される。2022年2月18日 短編映画制作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ) Season2』にて初監督作品『巫.KANNAGI』が公開された。同年に、TBSテレビ金曜ドラマ『インビジブル』、映画『ホリック xxxHOLiC』(4月29日公開)、映画『沈黙のパレード』(9月16日公開)、映画『天間荘の三姉妹』(10月28日公開)、映画『月の満ち欠け』(12月2日公開)、映画『Dr.コトー診療所』(12月16日公開)に出演。


▼同時開催

本展の開催とあわせて、当館では初めての試みとなる公開制作を行います。当館内に公開制作スペースを設け、作品を展示するほか、作家が通い新たな作品を制作していきます。

 


会期
2023年4月28日㊎ー2023年8月27日㊐
会場
WHAT MUSEUM SPACE 1, 2F
(〒140-0002 東京都品川区東品川 2-6-10 寺⽥倉庫G号)
開館時間
㊋—㊐ 11時 — 18 時(最終入館 17 時)
㊊休館(祝日の場合、翌㊋休館)
入場料
一般
1,500円
大学生/専門学生
800円
高校生以下
無料
展覧会パスポート
2,000円

オンラインチケット制

  • 招待チケット・招待状、高校生以下、障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名様までは無料でご入場いただけます。
  • 招待チケット・招待状をお持ちの方は、ご入館の際にご掲示ください。
  • 障がい者手帳をお持ちの方とその付添者1名は、ご入館の際、障がい者手帳等をご掲示ください。
  • 学生の方は、ご入館の際、学生証をご掲示ください。

※同時開催の展覧会観覧料を含む
※本展会期中に何度でも入場できるパスポートを販売
WHAT MUSEUM PASSPORT 2,000円
※会期中、当ミュージアム内にある「建築倉庫」では、建築家や設計事務所からお預かりした600点以上の建築模型を保管しており、その一部をご鑑賞いただけます。
料金:建築倉庫 入館料 700円、セットチケット(本展入場料+建築倉庫入館料)2,000円ほか

<オンラインチケットの予約方法>
本展の鑑賞をご希望の場合はこちらから「展覧会チケット」または、「建築倉庫+展覧会チケット」をご予約ください。
*チケットは1時間ごとの日時指定となります。


【出展予定作家】(敬称略・姓の五十音順)
作家プロフィールはこちら

青山悟
井上有一
岩崎貴宏
榎倉康二
岡村桂三郎
小沢剛
小谷元彦
華雪
金子富之
熊澤未来子
操上和美
桑田卓郎
鴻池朋子
指田菜穂子
菅木志雄
杉本博司
須田悦弘
関根伸夫
田代裕基
束芋
天明屋尚
橋本雅也
畠山耕治
町田久美
松井えり菜
見附正康
村山悟郎
森村泰昌
山口藍
山口晃
山口英紀
横尾忠則
李禹煥

出展者インタビューはこちら


主催・企画:WHAT MUSEUM
企画協力:高橋龍太郎コレクション
グラフィック:氏デザイン
後援:品川区・品川区教育委員会・
公益財団法人品川文化振興事業団


文化庁